山田氏（やまだし）とは、陽成源氏一門。約２系統が存在する。源姓山田氏とも呼ばれる。
- 山田氏 (美濃国) ： 「美濃山田氏」とも呼ばれる。満政流八島氏（羽島氏、美濃源氏）一門。美濃国土岐郡山田郷[1]を本拠地とした。同族に美濃木田氏などで、庶家は加茂氏[2]・美濃岡田氏[3]など。この系統に山田重満（重澄）・重忠（重広）父子が出た。重忠は肥沃な尾張平野に進出して、尾張国山田郡[4]を自分の所領とすべく、丹姓平氏良兼流長田氏（尾張平氏）一門の尾張山田氏と抗争を繰り返したが、そのたびに尾張山田氏に加担する執権の北条得宗家に妨害されて、以降は没落したという。
- 山田氏 (信濃国) ： 「信濃山田氏」とも呼ばれる。河内源氏頼清流信濃村上氏（信濃源氏）一門。信濃国高井郡山田郷[5]を本拠地とした。戦国時代に荒砥城の城主の山田国政（越中守/備中守）が城代の吾妻清綱（清縄）[6]とともに支配したが、国政らは惣領家の村上義清の客将である矢沢総重（ふさしげ）[7]と対決を繰り返した。1551年４月に総重が兄の真田幸隆の援助による謀略を用いたために、国政と清綱は滅ぼされて、信濃山田氏は断絶した。屋代氏・室賀氏・栗田氏・山浦氏などは同族である。