
秋月りすのどアップ自画像(笑い)

若いころはロングヘアだったショートヘアの平凡な主婦の秋月りすさん
秋月 りす(あきづき りす、1957年9月16日 - )は、日本の女流漫画家。血液型はA型[1]。本名は非公開。彼女は国民的漫画家のために、「モーニングの長谷川町子」の異名を持つ。
4コマ漫画を専門としており、主婦・サラリーマン(OLも含む)・社会時事・食べ物ネタを得意とする。カラー塗りは「コピック」を使用している。実際はOLの経験はなく、パートタイマーの経験を持つ。
概要[]
福岡県北九州市生まれ、大阪府堺市北区出身。関西大学文学部国文学科卒業。
現在は奈良県奈良市の新築の家に在住(クリスマスに引っ越したとのこと)。既婚で、子供はなし。
「秋月りす」はペンネームで、「秋月」は父祖のルーツとされる福岡県朝倉市(旧・甘木市)の地名で、「りす」は本人いわく「覚えやすく、カワイイ」とのこと。
小学校に就学する前に、親の転勤で郷里の福岡県から大阪府堺市に引っ越した。
小学校時代、虫歯はなかったが歯列矯正のため歯医者通いをしていた。本来は虫歯になりにくい歯だったが、診察を受けるとまだ乳歯が残っていたので、抜歯する手荒い治療を受けた。大人になるとはじめて虫歯ができたために、時々治療が必要な状況に陥り、夫からからわれるなど漫画のネタとしてよく使われる。
また、旅行で電車に乗ったときに「車酔い」し、妹の前で吐いたことがある。母親が偏食家だったとコメントしている。
大学を卒業するときに本人いわく「私は文才がなく、卒論の文章の脱字誤字が多かったけれど、卒業できたのが奇跡だった」とのこと。
大学卒業後、某社でパートタイマーとして働いたことがあり、それが代表作の『OL進化論』のネタとして活かされている。
泥酔したある企業の部長クラスの中年男から「君、僕の秘書にならないかね?!」とスカウト?されたことがある。
実は、漫画やイラストを描いたのは大学時代の「マンガ同好会」のサークルに入ってからであり、小中高学校時代は他の漫画家のように「ノートで落書きさえ描いたことはない」と述べている。
漫画家になった動機は、パートタイマー時代に休み時間などの余裕があるときにイラストを描いてて、周りの評判がよかったので、軽い気持ちで決心したとのこと。
たまたま『週刊モーニング』で、新人漫画の募集に目を通して、応募した。それまでの秋月は『週刊モーニング』の常連読者でもなかった。
彼女のデビュー作品は『奥さま進化論』であり、そのとき30歳の新婚者でインテリアコーディネーターの夫がいた。1988年の夏のバブル期の最中のことだった。
翌1989年秋に、前述した『OL進化論』を連載開始した。当初は流行だったチョイ理不尽系漫画だったが、現在ではほのぼの系日常漫画として定着して今日までにいたる。
彼女の日常は、本人いわく視力が悪く運動神経がなく、おっちょこちょいで「ナマケモノ主婦」と自認しており、真夏が苦手で食べ物が大好きだという。また若いときは夫婦で香港に海外旅行したことがある。
趣味も多彩で、海外の映画(ホラー・サスペンス)と、デパート・日本各地の旅めぐり・落語鑑賞・飼い猫と戯れることである。 その他にカエルのぬいぐるみがお気に入りである。
ペットは「みりん」(♀)と「ちび」(♂)がいて、「みりん」はある冬の街の隅っこで拾い、「ちび」は数年後の夏に公園のゴミで拾った猫である。彼らは秋月のエッセイ漫画に頻繁に登場していたが、「みりん」は21歳、「ちび」は18歳で他界した。
現在は秋月家に入り込んで住み着いた子猫の「とらぴー」(♀)と「くろ」(♂)を飼っている。
彼女は、やや社交的で担当編集者との打ち合わせも、適度に円満に対応しているので、周りの評判がよく『OL進化論』が長続きしているのもその秘訣があると考えられる。
同時に彼女が、更年期障害や風邪などで体調を崩したときは、休載することもあるが、病状が軽いときに描く漫画のイラストのデッサンが多少「ズレ」てしまう特徴が見かける。
本人は「私は、平凡な日常を楽しむしかない四コマ漫画専門の主婦漫画家ですよ」というポリシーを持っている。
2004年に「第8回手塚治虫文化賞短編賞」を受賞している[2]。
竹書房などの雑誌の四コマ漫画選考委員も務めることがあり、近年増えた女流の萌え系四コマ漫画に対して「私の好みとは全然違う…」とコメントしている。
また、彼女はインターネットをつなげてネットショッピングなどをするが、自分のサイトどころかブログさえ設けていない。おそらく面倒くさがりなので、まったく興味ないともいわれる。
さらに、食べることは大好きであるが、生来からお酒が飲めない下戸でもある[3]。
2019年秋に代表作である『OL進化論』の連載30周年記念にて、彼女は「ズボラな私をいい意味でほっといてくれたモーニング編集部と支えていただいた読者の皆さんに多謝します」とコメントした[4]。

『おうちがいちばん』の一コマ(カラーバージョン)
作品[]
講談社[]
- 奥さま進化論
- そらまめ日記 : 非4コマ形式のエッセー漫画(『奥さま進化論』にて収録)
- OL進化論 : 現在は休載中。
- 中年ポルカ : 正式には『OL進化論出張版 中年ポルカ』で2001年~2002年にかけて、『イブニング』に掲載されていた
- クリティカル進化(シンカー)論 - 「『OL進化論』で学ぶ思考の技法」 著者:道田泰司/宮元博章(北大路書房)※イラストのみ手がける
竹書房[]
- お茶くみエンジェルス : 掲載誌不明(竹書房)。係長と部下のOLたちがコミカルにやり取りする代表作の『OL進化論』の連載開始前のパイロット版的な4コマ漫画
- おね〜ちゃんといっしょ : 同居するOL姉妹を描いた作品。『かしましハウス』の最初の単行本に収録されている
- 凸凹ガールズ : 『サラダまんが』(竹書房)に連載されていた、外見が中学生と水商売らしきのお隣さん同士が実は同じ女子大に入学した同級生だったという4コマ漫画。掲載誌が4号で休刊したため、連載は3回で終了している
- ミドリさん あねさんBeat !!
- ミドリさん・しゅーとめヘブン : 『ミドリさん あねさんBeat !!』に登場するミドリさんの姑が主人公
- どーでもいいけど
- かしましハウス
- おうちがいちばん : 現在は休載中。
- 中間管理職刑事 : 『OL進化論』のスピンオフ作品であり、課長が主人公で上司(警部=捜査課長?)として、田中が『OL進化論』と同じく部下(平刑事)として登場する(課長の奥さんも登場する)
角川書店(角川グループパブリッシング)[]
- りすとカツ代のきょうびの料理 : 料理家の小林カツ代とのコラボ共著で、秋月自身が4コマ漫画&イラストを手掛ける(ちなみに巻末漫画および料理の解説イラストはベテランの大島弓子が手掛けている)
その他[]
- OLちんたらポンちゃん(光文社)
- 奥様はインテリアデザイナー(双葉社)

秋月りす風カフェアルファ(笑い)

秋月りす風クッキング(笑い)
脚注[]
- ↑ 『りすとカツ代のきょうびの料理』の著者プロフィールより。
- ↑ 秋月自身が素顔と本名を公開していないために、秋月の当時の担当編集者・望月女史が代理出席して受賞式に参加した(『虫ん坊2004年7月号』より)。
- ↑ 『週刊モーニング』2019年34号の近況報告より。
- ↑ 『週刊モーニング』2019年50号の「『OL進化論』の歩んだ30年」より。