N-NOSE(エヌ・ノーズ)は、株式会社HIROTSUバイオサイエンスが開発した嗅覚に優れた生物である”線虫”を活用したがん検査のことである。
生物学者として線虫の嗅覚研究をしてきた広津崇亮(現在の当社代表取締役)が、ある条件下において、嗅覚に優れた線虫C. elegans (シー・エレガンス)が、がんの匂いに引き寄せられる化学走性(好きな匂いに近づき、嫌いな匂いから遠ざかる)に着目し、開発した、尿に含まれる微量な匂い物質を利用した新しいがん検査。
現在国内外25以上の大学・病院などの研究機関と共同研究を行っている。
N-NOSEが反応するがん種[]
- 胃
- 大腸
- 肺
- 乳
- 膵臓
- 肝臓
- 前立腺
- 子宮
- 食道
- 胆嚢
- 胆管
- 腎臓
- 膀胱
- 卵巣
- 口腔
- 咽頭
N-NOSEの特徴[]
N-NOSE検査は厳格な条件のもと、37工程を経て実施される。
精度を追求し、1検体あたり、検査を数十回繰り返すため、解析に多少の時間を要する。
線虫の嗅覚解析技術は25年以上の研究により培ったもので、Natureやその姉妹紙、Science姉妹紙など権威ある科学誌に多数取り上げられており、線虫がん検査はアメリカなど各国で再現性の報告が行われ、世界中で認められている。
全身網羅的[]
自宅にいながら、全身網羅的ながん検査が受けられる。
※線虫が反応することがわかっているがん種
胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮がん、膵臓がん、肝臓がん、前立腺がん、食道がん、卵巣がん、胆管がん、胆のうがん、膀胱がん、腎臓がん、口腔・咽頭がん(2019年9月時点)
高精度[]
がんに対する高い感度86.3%が報告されている。
※がんに対する感度は86.3%と高く、ステージ0,1の早期がんにおいても高感度が報告されている。(日本がん予防学会(2019年6月)、日本人間ドック学会(2019年7月)、日本がん検診・診断学会(2019年8月)における共同研究機関の発表より)
簡便[]
ほんの少量の尿を採取するだけで、身体的負担もなく、自宅にいながら簡単に検査できる。
早期発見[]
発見が難しいとされてきた、ステージ0,1の早期がんにも高い感度が示されている。
安価[]
全身15種のがんを、一度に判定できる12,500円のがん検査である。
※総合的ながん検診でかかる費用に比べ、10分の1程度の価格。
受検スタイル[]
自宅に取りに来るN-NOSE at home[]
- ¥12,500(税込)+ 集荷料金
検査キットの受領後、同封の「検体提出手順書」に従って、検体(尿)の集荷日時を予約。
予約後、完全に凍結した検体(尿)を集荷スタッフへ渡す手順。
検体は凍結しにくいため、凍結される場合は24 時間程度、冷凍庫の一番奥に入れ、中まで完全に凍結させる必要がある。
指定の場所に提出するN-NOSEステーション・サテライト[]
- ¥12,500(税込)
検査キットの受領後、同封の「検体提出手順書」に従って、検体(尿)の提出期間と提出場所を予約した上で、予約した提出場所に本人で検体を持ち込む手順。
ステーションへ持ち込みの際は、採尿後、前日から冷凍庫で凍らせた専用の保冷バッグに採尿した検体入れて、4時間以内(6月~9月は2時間以内)に提出する必要がある。
開発者[]
広津崇亮のプロフィール[]
- 1972年 山口県生まれ
- 1991年 東大寺学園高等学校卒業
- 1995年 東京大学理学部生物学科卒業
- 1997年 東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻 修士課程修了
- 1997年 サントリー株式会社入社
- 2001年 東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻 博士課程修了 博士(理学)
- 2001年 日本学術振興会 東京大学遺伝子実験施設 特別研究員
- 2004年 京都大学大学院生命科学研究科 ポスドク研究員
- 2005年 九州大学大学院理学研究院生物科学部門 助教
- 2016年 株式会社HIROTSUバイオサイエンスを設立し、代表取締役に就任
- 2018年 Adjunct associate professor, QUT(Australia)
- 受賞歴
- 2002年 井上研究奨励賞受賞(井上科学振興財団)
- 2016年 開発研究奨励賞(ニューロクリアティブ研究会)
- 2016年 中山賞奨励賞(中山人間科学振興財団)
- 2016年 ナイスステップな研究者(文部科学省)
共同研究機関[]
(五十音順)
- 上尾中央総合病院
- 稲沢厚生病院
- 揖斐厚生病院
- 遠軽厚生病院
- 大阪大学
- 尾道総合病院
- 鹿児島共済会南風病院
- 岐阜大学
- 京都府立医科大学
- クイーンズランド工科大学
- 熊本大学
- 久留米大学
- 国立成育医療研究センター
- 埼玉医科大学国際医療センター
- 四国がんセンター
- 昭和大学
- 新山手病院
- 筑波大学附属病院
- 帝京大学
- 東京大学
- 徳島大学
- 戸田中央総合病院
- 都立駒込病院
- ヒルズガーデンクリニック
- 広島大学
運営会社[]
- 社名 株式会社HIROTSUバイオサイエンス
- 代表取締役 広津崇亮
- 本社所在地 〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町4-1ニューオータニガーデンコート22階
- 事業内容 線虫および線虫嗅覚センサーを利用したがん検査装置の研究・開発・製造・販売
- 設立 2016年8月
- 資本金 ¥5,545,859,000(資本準備金を含む)
関連書籍[]
がん検診は、線虫のしごと-精度は9割「生物診断」が命を救う(光文社新書)[]
ステージ0のがんでも9割の精度で嗅ぎ分ける…
2020年の線虫がん検査「N-NOSE(エヌ・ノーズ)」実用化で、大きく変わるがん検診とがん治療の今後の展望を伝える。
テレビCM[]
- 線虫の能力編:出演:田中麗奈
- 早期発見の難しさ編:出演:田中麗奈
- 告白・まだ受けていない人編:出演:東山紀之
- 田中麗奈さんインタビュー動画:出演:田中麗奈
- 世界初・早期すい臓がん検査編:山本耕史
- 要件だけ編 仲間由紀恵
関連サイト[]
- N-NOSE 公式サイト https://lp.n-nose.com/
- 線虫研究実績 https://hbio.jp/dsc/archives1
- HIROTSUバイオサイエンスコーポレートサイト https://hbio.jp/crp/outline